今年になって空港におけるパブリックデザインの検証に参加する機会を得た。
最近の空港は巨大なファクトリーのような空間でありつつ、採光にも配慮されていて、それ自体明るく開放的な環境に進化しつつあると感じた。
そんな空港の中で、先日思いもかけず肝を冷やす経験をした。それは視覚に障害を持つ方々とご一緒して空港内の通路を見て歩いていた時に起こった出来事であった。
一緒に歩いていた方のひとりが突然、目の前でベンチに足を取られたのである。実を言うと私自身も余りそのベンチの存在が目に入っていなかった。つまずいた彼は強い弱視の症状があり、普段からこうした空港のような広い空間を歩く時には出来るだけ行く手の先の情報が欲しいため、何となく胸から上の空間やサインに目がいく習性があるという。なるほどこれはこれでその通りだと納得したのだが、よりによってそんな話しの最中に彼がつまずきかけたのであった。
思わずそのベンチの写真を取りながら「そうかこうした鏡のようにあたりを映し込んでしまう素材はその存在感を隠しがちなんだ」と、当然と言えば当然なのだが、実際には作り手側になってみると気付けないものなんだなと改めて実感した次第である。

ステンレス製のベンチ。
周りの様子を反射して風景に溶け込んでしまうため、ベンチの存在感が消えてしまう。

空港内の移動用シャトルの乗り口を探す弱視の方

検証には様々な方にご参加いただいた

車いすに乗って検証する私











※画像をクリックすると、動画でご覧いただけます。
ウォータークーラーから水を飲む場合、ボタンを押して水を出すことが多いですが、このウォータークーラーは、ボタンの代わりに本体の前面を囲むバーを押す事により水が出るようになっています。したがって、操作範囲が広く、右手でも、左手でも難なく水を飲む事ができます。





